SFC会員のメリットの一つに「国内線座席指定の優先」があります。
どのようなルールで優先されているのか。どの程度優先されるのか。
窓側・通路側・前・後ろさまざまな座席のうち、どこに座るべきか。このあたりを考えてみることにします。
飛行機に乗る時に、どこの座席に座るか。
まあ窓側が好きという人もいれば通路側が好きという人もいるわけで、好みによりますよねというこれまた身も蓋もない結論が最初から見えてしまうわけなのですが、この部分においてSFC会員はどういう「優先」を得られるのか、という話です。
国内線座席指定の優先
航空券を購入した場合、事前に座席を指定できますが、この指定できる範囲は限られています。
マイレージの会員でもないという場合などは予約後、事前に指定できる座席が全くない、なんてことにもなったりしますね。
この座席指定の範囲は運賃種別によっても若干変わります。
普通運賃や往復運賃だと指定できる範囲が広くなります、ということなんですけど、たぶんこの運賃で航空券買う人ってほとんどいないですよね。
さらに、前日または2日前に指定できる座席が増えますが、これもたまに選択できる席がめちゃくちゃ少なかったりします。
(ANA公式ページより引用)
特割・旅割なんかだと指定できる座席が増えるのは搭乗日の前日0:00から。ただし、ANAカードを持っている場合にはこれらの運賃種別でも搭乗日2日前の12:00から指定できる座席が増える、と。
というのが一般的な流れで、この座席指定において上級会員、いわゆるプレミアムメンバーは、指定できる座席を優先されています。
ANAグループ運航便の日本国内線ご予約の際に、ご希望の座席を優先してお選びいただけます。
通路に出やすい、脚が伸ばせるなどのお好みやご同行者様とお並びのシートなど、ご希望の座席で、機内での時間をより快適にお過ごしください。
プレミアムメンバーのステイタスをお持ちのお客様には、普通席において事前に指定できる座席の範囲を設定しています。
(ANA公式ページより引用)
例えば家族と旅行に行くとかいう場合でも、並び席が確保できないといった状況をできるだけ起こらないようにすることができるわけですね。
ANAの場合、プレミアムメンバーにはブロンズ、プラチナ、ダイヤモンド、そしてSFC会員があります。
それぞれの会員種別に応じて、座席指定の幅が以下のように広がります。
もちろん実際に開放される座席は路線や便によってさまざまですので、あくまでもこういうイメージ、ということですが。
ANAの公式ページにある上の図にはSFC会員がどの部分に位置するのかが示されていませんが、現在のところ、ブロンズ→SFC会員→プラチナ→ダイヤモンドの順に優遇されると考えられています。
実際に検証してみた結果が以下のものです。
てきとうな日付で、非会員、プラチナ会員、SFC会員それぞれのステータスで旅割75の予約を行い座席指定をしてみました。
※2016年9月4日より予約画面が大幅リニューアルされたため、現在の表示とは異なります。
B777-200の機材なので、3列目まではプレミアムクラスです。
前側の指定可能座席について、明らかに非会員→SFC会員→プラチナ会員の順に指定できる座席が増えていることがわかります。
ポイントとしては、SFC会員よりもプラチナ会員の方が指定できる座席が多いということですね。この点は「ほぼプラチナ会員と同じ」と言われるSFC会員と、本プラチナ会員との間の数少ない差の一つです。明記はされないながら、実際の差として現れています。
さらに後方の座席を見てみましょう。
このあたりの座席になってくると、非会員との差は歴然ですがSFC会員とプラチナ会員は同等です。
非会員だとほぼ真ん中の席しか指定できないんですね。なかなかに厳しい・・・
ここからさらに後方になってくると・・・
どのステータスでも、指定できる座席は同じです。
上級会員が優先されるのは、主に「前方の座席」であることがわかります。
検索した路線は旅割75の残り座席が9席とかでしたので、このあたりの席は既に予約が入っているのかもしれません。
それでも差は微々たるものですね。SFC会員とプラチナ会員の差もありません。
一番後方についても、一部はやっぱり上級会員の方が指定できる座席が多いです。
個人的な実感で言えば、ブロンズメンバーになった時点で「あら、なんか指定できるとこが増えたかな?」という感じがしました。
その後プラチナになってから別の便で座席指定した時にはさらに前方が確かに増えているかな、という印象でしたね。
もちろん路線や便によって、最初から指定できる座席には差があると考えられますし、購入のタイミングにもよるので一概には言えませんけど、選択肢が増えて悪い気分はしませんし若干の安心感があります。
ちなみにダイヤモンドメンバーの優遇のされ方はここでも他とちょっと違っていて、航空券の購入時点から、運賃種別によらず全ての指定可能座席から選ぶことができる、という形になっています。
プラチナメンバーでも購入時点では最前列なんかは指定できない場合も多いので、あのへんは上級会員が座ってることが多いということになりますね。
どの席を指定するべきか?
ここからは、その優先された状態で「どの座席を指定するべきか」を考察してみます。
まあぶっちゃけた話をしてしまえば一番最初に書いた通りに「自分の好きな席にしたらええがな」ということになってしまうのですが、やっぱり人気なのは前方の席ということになるんだろうなあと思います。
多くの場合、みんな飛行機を早く降りたがりますからね。
プレミアムクラスだと最優先で降りることができますが、普通席では上級会員と言えど「優先降機」はできません。
となると、少しでも早く降りるためには通常、前の方の座席を確保しておいた方がいいわけです。
実際ここのところはSFC取得のためにプレミアムクラスを中心に乗っている時に結構大きく感じたところでした。
普通席に座ると、なんだかんだやっぱり降りるまでに時間がかかってその後の行動が制限されたりするんですよね。プレミアムクラスだと、例えば新千歳空港から関西空港の16番搭乗口(一番遠い端っこの搭乗口)に到着して「さすがにこの時間の到着だと、この時間の南海電鉄には乗れないかな・・・」とか思ってても、意外と間に合ったりしましたからね。
後は非常口座席とか、足元の広い席を好む、という場合もあるでしょう。
機材によっては下手に前の方の座席よりも、真ん中付近の席の方が早く降りられたりもしますし、ここは経験の差が出てくるところです。
まとめ
国内線の座席指定優先は、航空券購入のタイミングによっては有効と言えます。
座りたい座席が決まっている場合はもちろんですが、特に決まっていなくて「どの席でもまあ楽しみ方はあるよね」という場合でも、選択肢が増えるということはいいことです。
優先された座席指定で、余裕のある思い通りのフライトを楽しむことができるのがメリットだと言えるでしょう。
個人的には、国内線は窓側、国際線は通路側が好みです。やっぱり搭乗している時間が長くなると、通路に出やすい方がメリット大きい気がするんですよねー。