国際線利用時の「予約クラス」「搭乗ポイント」を攻略する

国際線をSFC修行に用いることを考えた場合、避けて通れないのが「予約クラス」の概念です。

前回の記事で取り上げた「区間基本マイレージ」同様に、プレミアムポイントをどれだけ獲得できるかの肝となるこの「予約クラス」と、それらによって決められている「搭乗ポイント」について、今回は考えてみることにします。

苦手な科目、それが「予約クラス」

自分が国際線を利用したSFC修行を行っていない、ということもあってどうにも国際線はシミュレーションも苦手だなあーという意識があります。
SFC修行どころかフライトですら国際線の経験がほとんどありませんので致し方ないところですけどもね。

それが端的に現れているのが、一番最初にプレミアムポイントについて書いた以下の記事です。

www.romulus-k-anaume.net

一応「国際線の場合のプレミアムポイントシミュレーション」という形で書いてはいるものの、「国際線って、予約クラスとか区間基本マイレージとかいろいろあってよくわかんないんだよね。省略省略・・・」みたいな雰囲気を感じる書き方です。
特に、スターアライアンス加盟航空会社の運航便に乗った場合のこととか完全無視ですからね。

国内線のSFC修行の方が自分の経験を多く語ることができるのでそっちメインになるのは当然ではあるものの、国際線のSFC修行が魅力あるものである、ということも厳然たる事実です。
いわゆるOKA-SINタッチとか、旅作プレミアムエコノミーを使った羽田⇔シドニー路線とか、ANA国際線を使ったフライトはもちろんのこと、中国国際航空（エアチャイナ）の格安ビジネスクラスを用いた修行、なんていうのもPP単価を下げるためには有効です。国内線よりも、価格を追いづらい面はあるかな・・・と思いますが。
国内線だとどうしても何回も沖縄に行ってナンボという修行になりがちですので、この部分を補う上でも国際線の新鮮さというのは魅力的ですよね。ここは何とか、苦手科目を克服したいところです。

プラチナ会員の基準となる50000PP達成、ということだけを考えれば25000PPはスターアライアンス加盟航空会社運航便でのフライトでもいいので、なおさらここから目を逸らすわけにはいきません。
50000PPギリギリを狙って、かつアップグレードポイントを最大限もらう場合でも、10000PP近くはANA運航便以外で稼ぐことができます。

www.romulus-k-anaume.net

「予約クラス」「積算率」「搭乗ポイント」の関係

さてここで、プレミアムポイントの計算方法について、またもおさらいです。

区間基本マイレージ×積算率×路線倍率＋搭乗ポイント＝プレミアムポイント。

「区間基本マイレージ」については、前回ちょっとまとめてみました。

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「積算率」というのが苦手としている「予約クラス」によって定められているパーセンテージ。安い運賃だと50％になったり30％になったり、0だったりするやつです。

「路線倍率」は「国内線2倍、アジア・オセアニア1.5倍、その他1倍」というやつです。スターアライアンス加盟航空会社の場合はもっと簡単で「一律1倍」これだけです。ANAの羽田⇔シドニーを使った修行が有効なのは、この1.5倍があるからですね。

「搭乗ポイント」は、運賃種別や予約クラスによって400ポイント付いたり200ポイント付いたり0だったりするものです。
国際線に限って言えば「400ポイントが付くか、付かないか」これだけです。
400ポイントが付く条件は、
・ファーストクラス、ビジネスクラスなら400ポイント付く。
・エコノミークラスでも、予約クラスが「Y」なら400ポイント付く。
・その他の予約クラスのエコノミーは、格安運賃でないものは一部400ポイント付く。
という感じです。

路線倍率は覚えることも少ないのでさっさと覚えてしまうとして、やっぱり混乱の元になるのは「積算率」と「搭乗ポイント」です。

エコノミーの時に付く予約クラスが各航空会社によって異なり、さらにここに
「同じアルファベットの予約クラスでも、積算率が違う」
「同じアルファベットの予約クラスでも、搭乗ポイントの有無が違う」
という要素が加わります。
うーん、実にわかりづらい。さすがに全部覚えておくのは厳しいですね。

この「積算率」と「搭乗ポイント」それぞれがANA公式ページのどこを見ればわかるかと言うと・・・

まず「積算率」はANA公式トップページの「ANAマイレージクラブ」→「マイル」→「貯める」→「フライト」（赤丸部分）と順番にクリックしていって「フライトマイル」のページに行くと見られます。

この先のページで、ANA国際線なら「ANA国際線」の欄の「マイルの積算条件」、スターアライアンス加盟航空会社運航便なら「提携航空会社一覧」→それぞれの航空会社の「積算率を詳しく見る」で詳しく見ることができます。

www.ana.co.jp

150％、125％といった積算率の時にそれぞれどのようなマイル数になるかは前回の記事をご参照ください。
区間基本マイレージに積算率をかけて小数点以下が出る場合は、全て「切り捨て」で計算されます。
＜例＞
羽田⇔ニューヨークの場合（区間基本マイレージ6,737マイル）
積算率150％：6737×1.5＝10105.5⇒10105マイル
積算率125％：6737×1.25＝8421.25⇒8421マイル
積算率70％：6737×0.7＝4715.9⇒4715マイル
積算率50％：6737×0.5＝3368.5⇒3368マイル
積算率30％：6737×0.3＝2021.1⇒2021マイル

次に「搭乗ポイント」の有無は、「プレミアムポイントとは」というページの一番下にあります。

www.ana.co.jp

ANA国際線の場合と、スターアライアンス加盟航空会社の場合それぞれに分かれて記載されています。

まず、ANA国際線の場合。
ファーストクラスとビジネスクラスは全て400ポイント付きます。
エコノミークラスは予約クラスが「Y」「E」「B」「M」の場合は400ポイント付きます。それ以外の場合は全て0ポイントです。

スターアライアンス加盟航空会社の場合も似たような場合が多いのですが、搭乗ポイント400が付くケースとして挙げられている記載を引用してみると・・・

ファーストクラス・ビジネスクラスで積算の対象になる各種予約クラス、エコノミークラス普通運賃の予約クラス「Y」

下記の航空会社については、表示の予約クラスで搭乗ポイントが積算されます

・エアカナダ ：「Y」「B」「O」
・中国国際航空 ：「Y」「B」「G」「E」
・ニュージーランド航空 ：「Y」「U」「E」「O」「A」
・オーストリア航空：「Y」「B」「M」
・エバー航空 ：「Y」「K」「L」「T」
・LOTポーランド航空 ：「Y」「B」「M」「P」「A」「R」
・ルフトハンザ ドイツ航空：「Y」「B」「M」「G」「E」「N」
・シンセン航空 ： 「Y」 「G」
・シンガポール航空： 「Y」「S」
・スイス インターナショナル エア ラインズ：「Y」「B」「M」
・TAPポルトガル航空： 「Y」「B」
・ターキッシュ エアラインズ： 「Y」「B」「O」「J」
・ユナイテッド航空： 「Y」「B」「M」

プレミアムポイントとは｜プレミアムメンバーサービス｜ANAマイレージクラブ

※2016年10月26日現在の記載です。

このような感じになり、ここに当てはまるものは「搭乗ポイント400」、当てはまらないものは全て「搭乗ポイント0」です。

つまり、スターアライアンス加盟航空会社運航便でもANAと同様に、
・ファーストクラスまたはビジネスクラスなら問答無用で400ポイント付く。
ということになり、さらに
・エコノミークラスでも予約クラスが「Y」なら問答無用で400ポイント付く。
ということです。
予約クラスが「Y」以外のエコノミークラスの場合は、航空会社によって搭乗ポイント400が付くところと付かないところが分かれます。

スターアライアンスは2016年10月現在ANAを入れて28社の加盟で、上に記載されている航空会社が13社ですので、加盟航空会社の半分は予約クラス「Y」でないとエコノミークラス搭乗での搭乗ポイント400は付かない、ということですね。

この2つのページを見た上で初めて「積算率」と「搭乗ポイント」がわかることになります。積算率が100％であっても搭乗ポイントが付く予約クラスとそうでない予約クラスがあったりしますし、エコノミークラスで100％の予約クラスがある一方、ヨーロッパ系を主としてビジネスクラスなのに70％積算、という予約クラスがある航空会社もあります。

うーむ、実にわかりづらい。
全部覚えておくのは厳しそうです。（2回目）

航空会社の数が多いので仕方ないところではあると思いますが・・・

積算率と搭乗ポイントのまとめが欲しい！

やっぱり、ANAはもちろんスターアライアンス加盟航空会社の場合でもどのような予約クラスでどういう積算率になるのか、搭乗ポイントはその時どうなるのか、できる限り多くを把握しておきたいものです。
時には400ポイントが大きかったりしますし、せっかくビジネスクラスに乗ってるのに70％積算でガッカリ、ということもあるでしょう。

そんなわけでちょっとまとめてみました。
前回記事の区間基本マイレージの表と合わせると、プレミアムポイントの計算に使えるかと思います。
※まとめに当たっては、誤りのないよう注意していますが、データの抜け・漏れ等にご注意ください。またこれらの積算率は随時変更されます。更新が明記されていないものは全て2016年10月4日現在の公式ページの情報を元に記載しています。
積算対象となる予約クラスと積算率は変更になることも多いので注意です。

まずは我らがANA。

ここから先はアルファベット→カタカナ→漢字でそれぞれ50音順です。

LOTポーランド航空（ヨーロッパ）

TAPポルトガル航空（ヨーロッパ）

アシアナ航空（アジア）

アドリア航空（ヨーロッパ）

アビアンカ航空（南米）

※予約クラス「U」「T」はコロンビア国内路線は対象外

エアインディア（アジア）

エアカナダ（北米）

※「S」「T」「L」「A」「K」はカナダ国内線は積算対象外

エーゲ航空（ヨーロッパ）

エジプト航空（アフリカ）

エチオピア航空（アフリカ）

エバー航空（アジア）

オーストリア航空（ヨーロッパ）

クロアチア航空（ヨーロッパ）

コパ航空（南米）

シンガポール航空（アジア）

シンセン航空（アジア）

スイスインターナショナルエアラインズ（ヨーロッパ）

スカンジナビア航空（ヨーロッパ）

ターキッシュエアラインズ（ヨーロッパ）

※予約クラス「U」が搭乗ポイントの対象運賃として記載されていますが誤記です。
マイル積算対象外＝搭乗ポイントも0、が正しいようです。

タイ国際航空（アジア）

ニュージーランド航空（オセアニア）

※「V」はタスマン＆パシフィックアイランド路線は積算対象外
「T」「W」は国内線とタスマン＆パシフィックアイランド路線は積算対象外

ブリュッセル航空（ヨーロッパ）

ユナイテッド航空（北米）

ルフトハンザドイツ航空（ヨーロッパ）

中国国際航空（アジア）

南アフリカ航空（アフリカ）

こうやって見てみると、やっぱり航空会社によってさまざまですね。
SFC修行で効率のいい路線を探すなら、航空券の値段と予約クラス、区間基本マイレージを比較してシミュレーションをしてみて、どの路線・どの航空会社が理想かを考える必要があります。

おまけ～マイレージ提携航空会社～

SFC修行とは直接関係がありませんが、マイルのみの提携航空会社についても、現時点のものをまとめてみました。
これらの航空会社を利用する場合は、マイル積算対象の運賃であってもプレミアムポイントは積算されません。

ヴァージン・アトランティック航空（ヨーロッパ）

※英国国内線は対象外

エアドロミティ（ヨーロッパ）

エティハド航空（中東）

ガルーダ・インドネシア航空（アジア）

ジェットエアウェイズ（アジア）

ジャーマンウィングス（ヨーロッパ）

ハワイアン航空（オセアニア）

※ハワイ諸島内の路線（オハナ バイ ハワイアン路線を除く）のみ対象

フィリピン航空（アジア）

マカオ航空（アジア）

ユーロウィングス（ヨーロッパ）

※2016年10月30日より提携開始
ベトナム航空（アジア）