最終更新日:2017年9月17日
エポスカードには「通常カード」「ゴールドカード」「プラチナカード」の3種類のグレードがあります。
通常カードは年会費無料で海外旅行保険が充実しているクレジットカードの代表格として、ゴールドカードは年会費無料で持つことができるクレジットカードの代表格として、プラチナカードは安価な年会費でプラチナカードとしてのメリットを享受できるクレジットカードの代表格として、それぞれ人気のクレジットカードです。
この記事では、それぞれのエポスカードの特徴と、ゴールドカード・プラチナカードで得られるボーナスポイントを含めた還元率の高さについて考察しています。
エポスカードのグレード
エポスカードの3種類のグレードである「通常カード」「ゴールドカード」「プラチナカード」のうち、通常カードとゴールドカードは直接申し込むことが可能ですが、プラチナカードはゴールドカードの利用実績を積むことで得るインビテーションが必要です。
エポス通常カードの概要
特典1:海外旅行傷害補償が付く特典2:全国の飲食店で割引や特典特典3:遊園地入園料割引など特典4:カラオケが割引特典5:美容院やネイルで割引特典6:スパ・温泉で入場料割引特典7:舞台・イベントのチケット優待特典8:レンタカー・カーシェアで割引特典9:旅行予約・出発でポイントアップや特典特典10:ショッピングでボーナスポイントなど
エポスゴールドカードの概要
エポスゴールドカードの他、年会費無料で持つことができるゴールドカードには「イオンゴールドカード、イオンゴールドカードセレクト」と「セブンカードプラス・ゴールドカード」などがありますが、受けられるメリットとしては個人的にはこのエポスゴールドカードが一番大きいのではないかと思います。
エポスゴールドカードによって得られる特典は、エポス通常カードで得られる特典に加えて以下のものがあります。
エポスゴールドカード|クレジットカードはエポスカード
(以下、特典の画像はエポスカード公式ページからの引用です)
・ポイントの期限が2年間から無期限になる
・年間の利用金額50万円以上で2500ポイント、100万円以上で10000ポイントのボーナスポイントがもらえる
・マルイ、モディで利用時の還元率アップ(200円で1ポイント=0.5%分)
・3つまで選択できる「選べるポイントアップショップ」登録でポイント最大3倍(200円ごとに2ポイントのボーナスポイント=1.0%分還元率アップ)
・国内、海外の空港のカードラウンジが無料で利用可能になる
・海外旅行保険の補償内容が増える
・「いつでも書店」利用時のボーナスポイントが50%→60%に
あまり使いどころのなさそうなメリットも挙げていますが、ポイント無期限で、かつボーナスポイントを得やすくなること、カードラウンジ利用や海外旅行保険の充実などが実感しやすいメリットでしょうか。
エポスプラチナカードの概要
ゴールドカードまでと異なり直接申し込む方法がないため、所持するためにはエポスゴールドカードをしばらく保持して決済に利用する必要があるということになります。
(2017/9/17追記)
2017年9月から、エポスプラチナカードは直接申し込むことができるように変更となりました。インビテーションなしで申し込む場合、年会費が3万円と1万円高くなりますが、年間100万円以上の利用で翌年以降は2万円となります。
年間の決済金額が一定以上であれば初年度のみインビテーションの場合より高い年会費を負担することで、翌年以降は同じ条件とすることが可能という点で、ゴールドカードと似た設定になっています。
エポスプラチナカードで得られる特典には、ゴールドカードで得られる特典に加えて以下のものがあります。
エポスプラチナカード|クレジットカードはエポスカード
(以下、特典はエポスカード公式ページからの引用です)
(1500万円以上決済で100000ポイントが最大)
・誕生月の利用はポイント2倍(200円ごとに1ポイントのボーナスポイント=0.5%分還元率アップ)
・プライオリティパスのプレステージ会員が無料付帯
・カードラウンジが同伴者1名無料に
・海外旅行保険自動付帯内容がさらに充実+家族特約付与
・国内旅行保険利用付帯+家族特約付与
・エポスプラチナグルメクーポン
・VISAプラチナコンシェルジュセンター(VPCC)が利用可能
・Visaプラチナトラベル、Visaプラチナゴルフ、Visaプラチナ空港宅配の利用可
いわゆるプラチナカードの特典として見ると標準的なものなのかな、という印象ですが、年会費と比較してコンシェルジュサービスやプライオリティパスなどコストパフォーマンスに優れた特典が付帯しています。中でも他のクレジットカードにはない魅力として挙げられるのが「年間決済金額によるボーナスポイント」の大きさであると思います。
エポスカードの還元率とボーナスポイント
注意ポイント
(2020.10.1追記)
2020年9月より、エポスカードの「リボ払いでポイント2倍」は終了しました。
以下の記事で「通常」「リボ」で異なる還元率となっているのは、現在は全て「通常」と同じ還元率になります。
3種類のエポスカード全てに共通する決済のポイント還元率は0.5%です。リボ払いの利用と増額返済によって手数料なしで還元率を上げるという方法もありますが、この場合も1.0%です。
合計の利用金額による付与でなく利用ごとの付帯ということもあり、この還元率1.0%という数字は、メインカードとしてガンガン決済をするカードとしてはあまり魅力がありません。
しかし、エポスゴールドカードとエポスプラチナカードには「えらべるポイントアップショップ登録でポイント3倍」「年間の決済金額によるボーナスポイント」という特典があり、これが還元率を大きく底上げします。
理論上、エポスゴールドカードはポイント還元率3.0%、エポスプラチナカードはポイント還元率4.5%が最高になります。
エポスゴールドカードの理論上最大還元率は通常2.5%、リボ3.0%
まず、エポスゴールドカードの理論上の最大還元率を見てみます。
エポスゴールドカードは、年間決済金額50万円以上で2500ポイント、100万円以上で10000ポイントがボーナスポイントとして得られます。
還元率として見た場合、50万円の場合で0.5%、100万円の場合で1.0%が上乗せされるということになります。
従ってボーナスポイントを含めて考えると、通常0.5%、リボ1.0%の還元率が決済金額の大小によって以下のように変わっていきます。
その後はボーナスポイントの発生がなくなるため、1回払いの場合は0.5%に向かって、リボ払いの場合は1.0%に向かって還元率は下がり続けていくことになります。
年間の利用金額に応じたボーナスポイントを含めてポイント還元率を考えた場合、1回払いで1.5%、リボ払いで2.0%の還元率が最大、ということになります。
選べるポイントアップショップは3つまで登録ができ、通常の決済で得られるポイントに加えて200円ごとに2ポイントのボーナスポイントが得られます。
(公式ページでは「ポイント3倍」という書き方をされていますが、これは1回払いに対する倍率で、リボ払いの場合は3倍にはなりません)
これらを全て足した合計が、100万円決済に対して30000ポイントですので、還元率3.0%であり、理論上の最大値となります。
「選べるポイントアップショップ」には、電力会社を中心として公共料金の支払いに関するショップも多く、年間10万円~20万円程度まではそれほど無理なく達成可能な状況も多くあるかと思います。還元率2.0%以上が実現できるという点で、十分に魅力ある数字と言えるのではないでしょうか。
なお「選べるポイントアップショップ」はコンビニやスーパーなども対象に多く入っていますが、エポスカードの場合は利用ごとのポイント付与ということがありますので、細かく何回も決済するよりは、大きい金額の決済に利用した方がポイント獲得対象の金額からの切り捨てが少なくなり効率的です。
同じ3000円をリボ払いで決済する場合を考えると、300円決済を10回だと20ポイント+ボーナスポイント20ポイントしか得られませんが、3000円決済を1回だと30ポイント+ボーナスポイント30ポイントが得られます。
3つ登録できるショップは、登録したその日からボーナスポイントの対象となりますが、1度登録すると3ヶ月変更できません。
公共料金の支払いに1ヶ所、普段からよく使うスーパーやコンビニに1ヶ所、残り1ヶ所を大きな買い物をする時のために流動的に運用する、といったような使い方が効率的な活用につながるのではないかと思います。
エポスプラチナカードの理論上最大還元率は通常4.0%、リボ4.5%
次に、エポスプラチナカードの理論上の最大還元率を見てみます。
エポスプラチナカードは、年間100万円以上の決済でボーナスポイントが得られます。
これを、ゴールドカードの場合と同じくボーナスポイントを含めた形でグラフにすると以下のような形になります。
100万円利用での20000ポイントが還元率換算で2.0%上乗せと最も効率がよく、その後は300万円まで「100万円ごとに10000ポイント(還元率換算で1.0%)」、1500万円までは「200万円ごとに10000ポイント(還元率換算で0.5%)」と、徐々に還元率換算での効率が落ちていきます。
そのため、還元率が最も高くなるのはゴールドカードの場合と同じく年間100万円を利用した場合の数値となり、1回払いの場合で2.5%、リボ払いの場合で3.0%が最大となります。
これらを全て足した合計が、100万円決済に対して45000ポイントですので、還元率4.5%であり、理論上の最大値となります。
・公共料金の支払いなどにポイントアップショップを用いて年間20万円(2000ボーナスポイント)
マイル還元率として見た場合のエポスカード
次に、陸マイラー的な視点として、マイル還元率で見た場合のエポスカードについて見てみましょう。
一般的なマイル単価である1マイル=2円という換算で言えば、楽天スーパーポイント、Tポイント、Pontaポイントといったような汎用性の高いポイントからの交換と同じレートであり、特筆して高いというものではありません。
「プラチナカードを年間100万円リボ払いにより決済し、その内20万円がポイントアップショップ対象のもの。誕生月に20万円の決済を行う」という条件の場合でJALマイル還元率1.65%、ANAマイル還元率1.98%となります。
ただし交換レートが高くないので、マイル以外の使い道を十分に考えた上で、という判断は重要になってくるかと思います。
ポイントを獲得するごとに全てのポイントの期限が延長される、という「実質無期限」のポイントでも同じことは可能ですが、この場合はポイントの獲得履歴や利用履歴を管理する必要があります。その部分を意識することなく無期限という安心感は、他のカードにはありません。
また、ポイントのまま長く保持しておくということにはポイントプログラムの終了や改悪などのリスクが伴うことになるためその動向には注意しておくことが必要ですが、少ないマイルとして小出しにするか、大量のマイルとしてここぞという時に放出するか、選択肢の幅を広げるという意味で価値があるかなと思います。
年間100万円決済という低めの壁のありがたさ
年間100万円の決済、という条件はそういう中で、平均的な年収の世帯であっても「やろうと思えば十分に実現が可能な数字」であると言えるのではないかと思います。
平均所持枚数は3枚ということなので、全てを足したとしても年間100万円には届かないでしょう。
まとめ
年間100万円利用でのボーナスポイントが得られるまではそれほど還元率が高くならないため「確実に年間100万円を決済する」という条件付きではありますが、例えば年間200万円クレジットカードで決済する人なら、100万円をエポスゴールドカードまたはエポスプラチナカードで決済して、残り100万円は別のカードで決済するという選択肢は十分にアリなんじゃないかと思います。
年会費2万円でプラチナカードを持って3.0%以上か。
インビテーションでのグレードアップを目指していく場合、どのみち最初はゴールドカードの決済からはじまりますが、インビテーションが来た時にプラチナへ切り替えるかどうかを迫られることとなります。
年会費2万円の負担をどうとらえるかですが、グレードアップのメリットは十分に大きいクレジットカードであると思います。
1枚のクレジットカードをひたすら使い続けるか、何枚かのクレジットカードを利用するか。その人それぞれの状況に応じてベストとなる選択肢は変わってきますが、複数枚のクレジットカードの管理に抵抗がない場合には特に、利用金額を把握した上で検討してみる価値があると言えるでしょう。